U-mic News

代表者である吉田 英憲と、そのほかさまざまな得意分野をもつ中小企業診断士・経営コンサルタント(広島県在住)が、専門知識と経験から得た「役に立つ」情報をまとめたフリー情報紙(企業支援者向け)です。

広島の中小企業診断士による中小企業支援機関向けの情報誌

最新号(2018年4月)

 

「導線」を強化するためのオススメの2冊

 

 企業・店舗からのよく頂くご相談の1つとして、売上アップがあります。経営者のお話をお伺いすると、良いところは十分にお持ちなのに、PR・営業がやや不十分と思われるケースが多くあります。

 

 その時に「導線」という言葉を使って、改善策を考えていきます。導線とは元々もWeb集客でよく使われる言葉で、「お客様を自社へ導く線」という意味です。すなわち、お客様に「どのように」Webサイトを知ってもらって、「どのように」複数のページを見てもらって、「どのように」問い合わせ・購入をしてもらうかと観点でWebサイトを設計していく考え方です。

 

ご相談を頂くときには、ネットだけでなく、リアル(チラシなど)を含めて導線設計全体をまず考えていきます。その際には、業種の特性だけでなく、季節性やお客様との関係性などその企業・店舗にあった導線設計を考えています。お金をかけずともできる導線設計が多くあり、まずは出来るところから、ご提案し、実行してもらい成果を出してもらっています。

 

 さて、今回はその「導線設計」に関するオススメの本2冊をご提案します。

 

 

●10年後もつきあってくれる新規の顧客をゼロから育てるマーケティング 濱田将士 著(総合法令出版社)

 

 本書は、「集客」に関する基本的な知識・考え方をベースに初心者でも分かりやすく解説しています。あわせてマーケティングの専門用語も分かりやすく解説しています。例えば、「価値をきちん伝える」ということに対しても、次のように噛み砕いて説明しています。「どうして買わなきゃいけないの?」「なぜこの値段?」「なぜあなたから?」「なぜ今なの?」という4つの質問に売り手が答えることが重要としています。

 

 また後半では、お客様を7つの段階、すなわち、「未開拓客」「見込み客」「お試し客」「はじめて客」「リピート客」「顧客」「ファン客」に分けて、各段階のステップアップの動機付けと仕掛け作りの重要性を説いています。後半はこの考え方に力点を置き、各段階のお客様がどうやったらステップアップしてもらえるかを、事例をもとに解説しています。私がお伝えしている、導線設計を考える際にも重要な考え方です。

 

●見せるだけで売れてしまう「事例広告」の方向 村中明彦著(ダイアモンド社)

 

 本書は、高額商品のような買い手が購入に至るまでに、いくつかステップやハードルがある場合に有効な一冊です。前職でITシステムを販売していた際にも導入事例を営業ツールとして活用しており、導入事例がある場合とない場合では、お客様の納得度・購買意欲にずいぶんと違いがあったことを記憶しています。本書はその事例広告の基本的な説明・メリットだけでなく、事例広告を作成するにあたってのポイントを解説しています。

 

 事例広告の骨子は、(1)購入する前の状況、(2)購入にあたっての決断、(3)購入した後の変化です。この骨子に沿って、どのように質問していくのか等、著者の作成事例を交えながら詳しく説明しています。前職時代でも同じような形でビフォー・アフターを作成しており、読み手である顧客の視点で事例を作成する重要性ということが改めて再認識できる一冊です。より詳しく知りたい方は、「事例広告導入バイブル」村中明彦著(日経BP社)があります。

 

 以上が、導線設計を考える際に、オススメの2冊です。流行りの手段ありきではなく、お付き合いしたいお客様をイメージして、どのような導線設計が全体像として重要か、そしてどんな手段がお客様にフィットするのかを考えることが重要と考えています。

 

 

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