U-mic News

代表者である吉田 英憲と、そのほかさまざまな得意分野をもつ中小企業診断士・経営コンサルタント(広島県在住)が、専門知識と経験から得た「役に立つ」情報をまとめたフリー情報紙(企業支援者向け)です。

広島の中小企業診断士による中小企業支援機関向けの情報誌

最新号(2018年10月)

 

BtoB企業の経営戦略を考えるポイント~事業を絞るか?広げるか?~

 

 BtoB(Business to Business)企業とは、製造業・卸売業・建設業・運輸業など法人を主なお客さまにしている企業を指します。一方、BtoC(Business to Consumer)とは、小売業・サービス業など一般消費者を主なお客さまにしている企業を指します。私自身BoB企業、BtoC企業ともに長くお付き合いしている企業があり、それぞれの経営者の話をお伺いする中で、BoB企業、BtoC企業の経営戦略の違いを考えるようになりました。また、支援機関の方からBtoB企業の経営戦略について、どのように考えるべきか、その見方がよく分からないというご相談を頂くことがあり、今回はBtoB企業の経営戦略の考え方のポイントをお伝えしたいと思います。

 

●BtoBは価格競争に飲み込まれやすい

 私自身、前職、法人向けにITシステムの営業をおこなっていました。そこで出てくる言葉は「相見積もり」です。競合他社と内容と価格の比較をされ、内容がそれほど変わらなければ、価格のみで決定されることがあります。

 

●事業を絞るか?広げるか?

 そこで、売り手であるBtoB企業は相見積もり、そして価格競争に陥らないように考える必要があります。その際の、BtoB企業の打ち手は絞るか?広げるか?です。「絞る」というのは、より専門性を発揮して他社ではマネできない技術・品質に仕上げていくことです。「磨く」といっても、いいかも知れません。マネできない技術・品質がセールスポイントという企業もあります。しかし、マネできないほど技術・品質を必要とするビジネスが少なければ、いくら専門性を磨いても、事業規模は広がりません。

 そこで、広げるという打ち手があります。実は当方が関わっているBtoB企業の多くは「磨く」だけでなく「広げる」という打ち手を実行し他社と異なる立ち位置を築いています。

 

 例えば、

 ・金属加工業で、塗装「も」できる企業

 ・防水・塗装業で、内装工事「も」できる企業

 ・制御盤製造で、通信工事「も」できる企業

・運送業で、建設現場で施工「も」できる企業

 などです。

 

 どの経営者も、「本業だけでは、単なる価格競争になってしまう」と言葉は違えど、口を揃えておっしゃっています。

 そして、各社とも一定の技術レベルがありながら、プラスワン、プラスツー(もう1つ、もう2つ)の事業(業務)をおこなうことで、

 (1)顧客にとっての発注の手間を軽減

 (2)一括発注で、モノの移動等ムダが抑えられトータルコスト低減

 などの効果があり、結果的に他社と価格競争を避けて、受注されています。いわゆる、BtoB企業のワンストップサービスという位置づけです。

 

 BtoB企業の経営革新・新事業展開というと、自社ブランドとして新商品開発したり、異業種に参入したりという派手なイメージがあるかもしれません。その一方で、本業にもプラスになるのは、本業に派生するプラスワン・プラスツーの事業(業務)を立ち上げることだと考えています。そのためには、改めて顧客・ライバル・自社のいわゆる3Cの(Customer、Competitor、Company)視点で、自社が選ばれる理由を考えることで、新しい取り組みが見えてくると考えています。

 

 

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