U-mic News 2019年

代表者である吉田 英憲と、そのほかさまざまな得意分野をもつ経営コンサルタント・中小企業診断士(広島県在住)が、経営コンサルティングやセミナーを専門知識と経験から得た「役に立つ」情報をまとめたフリー情報紙(企業支援者向け)です。経営計画(創業・経営革新・事業承継)をはじめとして、社員研修、新規事業、企業再生など様々な経験に基づく情報をお届けしています。

2019年2月

 

中小企業でPDCAが回らない理由2

 

中小企業の経営計画の作り方・立て方の書籍、セミナーで必ず出てくるキーワード、PDCA。

 

経営計画策定は、PDCAサイクルでいうところのP(Plan:計画)の段階です。そして計画策定をきっかけにD(Do:実行)、C(Check:確認)、A(Action:検証)をおこないます。

しかし多くの中小企業では、このPDCAが「回っていない」「回せていない」のが実態です。では中小企業でPDCAを回らない理由はどこにあるのでしょうか? 前回は「Plan」段階での理由とその解決のヒントをお伝えしました。DO・Check・Actionについて一部ご紹介します。

 

【Do】

● 日々の行動に落とし込まれていない

前号での「Plan」段階で実行できる経営計画になっていないでお伝えしたとおり、(1)数値計画中心の計画、 (2)方針やスローガン中心の計画、(3)過去~現在の分析中心の計画の場合、頭では理解しているものの、日々の活動(毎日・週間・月間)にどう落とし込んでよいのか分からないことがあります。そこで、毎日の忙しさによって、経営計画そのものを忘れてしまうという悪循環に陥ってしまいます。

そこで、改めて計画書の内容を日々のTODOリストや週間・月間スケジュール帳へ重要なことは転記することで、日々の行動に落とし込むことが必要です。この作業を怠ると、結果として計画は絵に描いた餅になり、頭の中で憶えていたつもりでも忘れてしまうということになりかねません。

 

【Check・Action】

●前向きに「C」Check:確認、「A」Action:検証をおこなう

 「C」Check:確認、「A」Action:検証は、「達成・実行できたこと」「達成・実行できなかった」ことを確認し、検証します。この作業をやっていると、時には達成・実行できなかった人の「犯人捜し」になったり、時には、できなかった自分への自己嫌悪になってしまうことがあります。そこで、「なぜできなかったのか?」というマイナスの気持ちを切り替えて、「どうしたらできるのか?」というプラスの気持ちに切り替えることが重要です。すべてが計画通りに進まないこともありますし、飛び込みで仕事が入ってくることがあります。そういったイレギュラーな要因も考えながら、「どうやったらできるのか?」を考えていくことが重要です。

 

 

 

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2019年1月

 

中小企業でPDCAが回らない理由

 

中小企業の経営計画の作り方・立て方の書籍、セミナーで必ず出てくるキーワード、PDCA。

 

経営計画策定は、PDCAサイクルでいうところのP(Plan:計画)の段階です。そして計画策定をきっかけにD(Do:実行)、C(Check:確認)、A(Action:検証)をおこないます。しかし多くの中小企業では、このPDCAが「回っていない」「回せていない」のが実態です。では中小企業でPDCAを回らない理由はどこにあるのでしょうか? 私自身のコンサルティング経験を踏まえると、PDCAのそれぞれの段階にて、次のような理由があると考えています。

 

【Plan】

1 目標・計画を忘れる

2 目的・目標が不明確・達成できそうにない

3 実行できる経営計画になっていない

 

【Do】

4 日々の行動に落とし込まれていない

5 腹落ち感がない抵抗勢力がいる

 

【Check&Action】

6 振り返る時間・仕組みが無い

7 前向きに「C」Check:確認、「A」Action:検証をおこなう

8 計画・実行は、仮説・検証のサイクルを回すことに他ならないと心得る

 

今回は、P(Plan:計画)段階における、理由の2つと、その解決のヒントをお伝えします。

 

● 目標・計画を忘れる

 セミナーやコンサルティングなどで、目標や経営計画を憶えていますか?とお伺いすると「何だっけな~憶えていない・・・」と苦い顔をされる経営者の方が多く見受けられます。経営計画を策定した後、日常業務に戻ってしまったら、目の前のことでバタバタして、経営計画が頭の中から無くなってしまうのです。経営者も人ですから、自分が立てた目標・計画すら忘れてしまうのです。

そこで、目標・計画を忘れない・思い出させる仕組みをつくることが重要になります。それには、「自分の力」で忘れない仕組みをつくったり、「他人の力」を借りて忘れない仕組みをつくる2つがあるのです。「自分は怠けるなぁ~忘れてしまうなぁ~」と思っていらっしゃる経営者は、意図的に他人の力を借りて目標・計画を忘れないようにしていらっしゃいます。

 

● 実行できる経営計画になっていない

 過去に経営計画を作ったけれども、経営計画を作り直したいというご相談を頂くことがあります。その理由は作ったけれども、ほとんど実行できていないというものです。作成された経営計画を拝見すると、残念ながら実行できる計画になっていませんでした。

 経営計画には、決まったものがなく、様々な項目立て、様式が存在します。よくある経営計画の傾向として、(1)数値計画中心の計画、 (2)方針やスローガン中心の計画、(3)過去~現在の分析中心の計画、というものが多く見受けられます。その多くは、融資・補助金など主に社外に提出するものです。このような計画の場合、社内で活用するときに「どんなことに頑張ってよいのか」と、社員そして作成した経営者自身も分からないことさえあります。だからこそ、PDCAを回すためには行動できる計画にすることが重要なのです。行動できるとは「その計画を見て行動がイメージできる」ものです。イメージできないものは行動できません。例えば、「新商品の開発」と「売上アップ」と経営計画に記載されていても何をしていいのか分からない状態になりがちです。だから、行動を具体化することが重要なのです。その行動には2種類あります。

 

それは、

(1)毎日継続的におこなう行動(場合によってはレベルアップもあります)

(2)時間をかけて複数の行動を組み合わせた活動

です。

(1)は、整理整頓や清掃など毎日継続的に実行するものです。(2)は、ゴールに向かって逆算で行動を考え積み上げていくものです。

 

(1)(2)ともに、行動が具体的でなければ、行動に起こすことはできません。そこには、数値化したり、担当者を決めたり、対象範囲を絞ったり、ゴールを決めたりなどの行動の具体化の工夫が必要です。

実は、多くの経営計画(特に社外向け)では「行動が具体的になっていない」ものが多く、そのため経営計画が活用されず、PDCAが回らない一番の理由だと考えています。

 

次回以降では、DO・Check・Actionにおいて、PDCAが回らない理由と、その解決のヒントをお伝えしたいと思います。

 

 

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