【660】中小企業にとってのバランススコアカード(BSC)のメリットでありデメリットとは(3)~KPIに囚われる~

 

当社では、中小企業に向けたバランススコアカードの

導入のご支援をしております。

 

 

しかし、書籍に書いてあるようなバランススコアカードの

導入手法では、中小企業では上手くいかないケースが多いため、

当社オリジナルの要素を付け加えて、コンサルティングをしています。

 

 

それは

 

バランススコアカードのメリットであり

デメリットがあるため

 

と考えています。

 

前回は戦略マップのシンプルさと論理性の

メリットでありデメリットをお伝えしました。

 

今回はスコアカードです。

 

バランススコアカードは

 

・戦略マップという図

・スコアカードという表

 

で表されます。

 

 

特にスコアカードによるKPI(key performance indicator )管理は

日本の大手企業、行政等で数多く導入されています。

 

 

「測定できないものは管理できない」

と言われます。

 

 

そこで、KPIによる目標数値管理が

ぴったりなのです。

 

 

KPI管理では、4つの視点の成功要因に

対してそれぞれ目標と目標値を設定します。

 

・売上や利益

・お客さま満足度

・納期遵守率

・資格者数

 

などです。

 

特に売上や利益を中心とした財務のKPIの

チェックが中心だった中小企業にとっては

KPI管理も珍しい考え方でした。

 

 

このようなKPIを複数設定し、

コントロールしていくのですが、

中小企業であれば次のような場面

に直面することがあります。

 

(1)数値目標に慣れていない

(2)KPI達成以外の取り組みもある

 

(1)については、そもそも数値管理に

慣れていない中小企業が見受けられます。

その中で、数多くのKPIを導入すると

社員の方が混乱することがあります。

なので、初めのうちはKPIを絞って

運用することをオススメしています。

 

(2)については、戦略マップで

お伝えしたことも関連しますが、

KPIは成功要因に対して設定するので

成功要因以外については当然ながら

KPIを設定しません。

 

そのため、成功要因以外の取り組み

については、漏れや抜けが発生します。

そのため、KPIだけを追いかけていても、

十分な成果の把握ができなくなってしまいます。

 

 

スコアカードのKPIはバランススコアカードの

大きなメリットの1つですが、中小企業では

運用面などでは、デメリットが前面に出ることが多いのです。

 

 次回は、当社なりの活用の考え方をお伝えします。